Interview
あのとき感じた
ワクワクを、
今度はわたしが
届けたい。
前田 早貴Saki Maeda
仕入部
仕入
2019年新卒入社。小さいころから書店が好きで、絵本、文学、ファッション誌、アイドル誌など、本や雑誌に親しんできた。書籍に携われる仕事を探す中で、届けるだけではなく、つくるも売るも、様々な立場で本と関わることのできる日販に魅力を感じ、入社を決意。
表紙を読み解くチカラが、
雑誌仕入のカギとなる。
女性ファッション誌やアイドル誌を中心に、60種類ほどの雑誌の仕入・配本を担当しています。仕入とは、出版社からの情報と市場の販売実績をもとに版元の販売担当者と交渉し雑誌を仕入れる仕事。配本とは、どの雑誌をどの店舗に、どれくらい届けるか決める仕事です。あらかじめ売れ行きを想定して冊数を決定するためには、流行をつかむ嗅覚が問われます。売上を左右する要素の中でも私が最も注目する要素の一つが、表紙です。表紙を飾る人物の知名度やSNSフォロワー数、ファン層の分析だけでなく、アイドルであればCDの売上やミュージックビデオの再生数など、様々な指標を分析して売上予測をたて、仕入冊数と配本冊数を決定しています。雑誌の最適な数を探ることが、私の腕の見せどころです。
出版社とともに情熱をそそぐ、
雑誌新年号。
1年のうち、あらゆる雑誌が最も力を入れて誌面をつくり込むタイミング。それが、年始に発売される新年号です。人気アイドルを表紙に据えたり、凝った企画を実施したり、豪華な付録をつけたり。各社珠玉の一冊が一斉に店頭に並びます。業界にとっては一大イベントであり準備期間も非常に長く、出版社、日販、全国の書店はこの時期一丸となって雑誌の販促に取り組むのです。私の業務は多岐にわたり、出版社・書店との打ち合わせや、書店への伝達、社内の営業担当や物流拠点との連携なども行います。特に力を入れたのは、各社の新年号の特色、それぞれの見所を書店へ伝えること。書店の雑誌売場で予定通り、新年号がズラリと並ぶ棚がお披露目される姿を想像しながら雑誌業界全体で一丸となって取り組む年間プロジェクトだと感じています。
この先もずっと、ワクワクを守りたい。
私自身、昔から雑誌が大好きで発売を楽しみにしている読者のひとりでした。とくに好きなのは、アイドル誌。発売日当日に書店へ赴き、いそいそとお目当ての表紙を探して、手に取る。手に入った嬉しさと、早く中を見たいワクワクは、「好き」を仕事にした今もなお、変わらずに新鮮に感じることができています。私と同じようなドキドキの感覚はきっと誰しも経験があるはず。書店で得られるあの感覚こそ、ネットで本が買える時代になった今も、書店に足を運び続ける理由になっているのだと思います。わたしが本や雑誌に魅了されるきっかけとなった当時の体験を、今度は自分が提供するために、雑誌売り場を守りたいと強く思っています。そのためにも、より魅力的な雑誌売場作りをサポートすることが、これからの私の仕事です。